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国立西洋美術館『クラーナハ展―500年後の誘惑』


ドイツ・ルネサンス期を代表する画家、ルカス・クラーナハ。500年の時を経ても変わらずに呼吸し、私たちを魅了し続ける作品のならぶ『クラーナハ展―500年後の誘惑』が10月15日(土)より開幕します。

見る者を誘惑してやまない官能的な女性の裸体表現。クラーナハが描く女性を見るとき、吸い込まれるような冷たい誘惑を感じます。それはまるで、香り高いワインで夢心地になっているのに、実はその痛みに気づかないほどの、細く長い針で、静かに心臓をつき刺されているような感覚。私たちを魅了し、釘付けにするものは何なのでしょうか。

イヴの誘いに負けて禁断の果実を食べてしまったアダム。敵将ホロフェルネスのふところに潜り込み、彼を油断させることで惨殺したユディト。そんな女性の身体的な魅力や性的な誘惑によって堕落ないし破滅に陥る物語の登場人物になったような感覚を味わうことができるかもしれません。

SF的な世界を描き出す想像力も持ち合わせていたクラーナハの鮮烈な構図、鮮やかな色をもつ作品たちも本展では堪能することができます。

展覧会については「FLYING POSTMAN PRESS」(東京版)の9月20日発行号でも見所を掲載しています。

ぜひチェックしてみてください^^

『クラーナハ展―500年後の誘惑』

会場:国立西洋美術館(東京・上野公園)

会期:2016年10月15日(土)〜2017年1月15日(日)

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